こんにちは。香里です。
最近ずっと娘のことばかり書いてましたが、この春大学をやめてしまったあの息子はいったいどうしてるんだ?って感じですよね。
後悔だけはさせたくなくて、すべての面で相当な無理をして長距離通学で大学に行かせていました。
辞めると言われた時にはマジで卒倒しそうになりました。
親の私の方が心の整理ができなくて…息子が思い描いてきた人生から脱落してしまうという挫折感をいやというほど味わいましたよ。本当に悲しかった。
あれから半年あまり…この半年は息子自身も私たち親も今までの価値観を全部とっぱらって、どう生きるかということを改めて考えた濃い時間になりました。
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大学やめて、どうなったか
息子は、大学やめてから秒でアルバイトを始めました。時間がなさ過ぎて行けなかった運転免許を取りに行き、学歴がなくなった分学歴に代わる資格を取ろうと勉強も始めました。同じような人も多いでしょう。
今までは、往復で6時間もかけて大学に通い、そのうえ強化指定の部活にも所属して学校の単位もきつくてっていう。それぞれのスケジュールに自分の時間を合わせていくっていう生活を続けていたんですね。
でも全部自分で決めた自分のやりたいことだったから、家族に迷惑をかけていることも重々わかっているけどどうしても続けたい。なんとか全うしようと必死にもがいていました。
それは親の私もそうで、息子のスケジュールを少しでもうまく回すために自分を犠牲にしてずいぶん無理をしました。そんな毎日は台風に向かって歩いていくようなもので、先のことなんか何も考えられずに目の前のことでがんじがらめになってました。息を止めて生きているような2年間だったんです。
だけど今は自分でものごとを決めて自分で予定を組める。責任持って生きてる。息子はそれが本当に幸せなんだそうです。
大学辞めたら人生終わりですか?
恥ずかしい話ですが、私はそれに近い感覚でいました。自分の決めたことを全うすることだけが正しい人の道だと信じていたから。それを途中で投げ出してしまった息子は、これから人生の裏道を歩くんだと悲しんで絶望してました。それはきっと私が育て方を間違ってしまったからだと自分を責めてもいました。
でも、大学中退したあとの息子は生まれ変わったように生き生きと自分自身の人生を楽しんでいるんですよ。あ、これは負け惜しみで言ってるんじゃないんです。本当に楽しんでるの。自分の毎日を自分で組み立てられるのが楽しくて仕方がないらしい。確かに周りから見たら思いっきり負け組に所属してると思うけどね。笑
それはもう、いろいろと話をしました。今までそういうしんどいことを避けてきたからこんなふうになっちゃったんだと思って。苦労して2年も続けてきたすべてを投げ出して逃げたっていう心の傷が残るんじゃないかと心配もしました。楽なほうに流れてるだけなんじゃないの?って何度も息子を責めたり…。
でもそれって、決まった枠の中にいてそこから外を見る場合の価値観だって息子は言うんです。自分にはもう、その枠はいらないし、精一杯やってきたから悔いはない。…勉強できないからそんなにうまくは言えてないけど。要約するとそんなようなことを言ってた。笑
もちろん既成の枠からは外れてしまったから、そういう中での幸せは得られないかもしれない。大学から普通に就活して大企業に就職とかそういう類の幸せは。でも自分はそんな幸せいらない。周りから見たら大学中退してあいつ人生終わったな…って感じかもしれないけど自分は本当に今がいちばん幸せで、自分のことが前よりも好きになったと言うんです。
大学中退は終わりじゃなくて、始まりだった
大学辞めたら、全然違う人生が始まりました。大学中退は自立の始まりでした。
息子にとってだけではなく、私たち家族にとっても。
何もかもが変わって最初はなかなか気持ちがついていかなかったけど←私はね。できることなら子供にはつらい思いをさせたくないし、学歴のせいでみじめな思いをしてほしくない。大学に身分を守ってもらって安心していたかった。それって私が自分のためにそうしてほしいんですよね。つらい思いをしているところを見たり聞いたりするのが耐えられないから。
でももう息子は成人したので、自分の意思で人生を歩かないといけない。なんなら傷つく権利だってあるわけです。私が先回りして危険から守る時期はもう終わったんですよね。
ちょうど成人式を終えた年齢でもあり、大学中退は大きな節目になりました。
息子は、自分の選択に後悔はないけど私たちに迷惑をかけたのは本当に申しわけないと言って必死にアルバイトをしています。今までかかったお金をせっせと返してくれるそうです。そして、生活のために偶然始めたアルバイトで素敵な大人にたくさん出会って、生きる姿勢も本当に変わりました。来年は声をかけてくれた会社に就職させてもらうことになりそうです。
まとめ
大学を途中でやめたら不幸になると思ってました。
でも、実際は今までよりも幸せになりました。
もちろん本音をいえば、きちんと信念を貫いてほしかった。でも、自分の人生だし…人生なんて本当に短いんだから。新たに決めた道をしっかり歩いていってほしい。
間違ったり目指すものが変わったら、また軌道修正してその道をしっかり歩けばいいだけのことです。
私は46時中気を揉む毎日から解放されて本当に楽になりました。何より息子の前向きさが嬉しいんです。家にいるときは私の大っ嫌いな家事をせっせとやってくれますし。笑
今までの高額な授業料がまことに残念ではありますが、大学生活は全然無駄ではなかったし、そこでできた仲間はかけがえのない人生の宝になっているとも感じます。まっとうすることはできなかったけれど2年間以上の価値があったとありがたく思ってます。
今、こうして熱意を持って毎日を送っていることもほんと嬉しく思います。
ただ正直、やめて良かった…とまではまだ思えないけどね~。これからの息子の生き方次第でしょうか。