こんにちは。香里です。
父が認知症疑いと言われてから一年。
経過観察していましたが変化を確認するためにMRI検査を受けました。
即日結果が出るという素晴らしさがウリのクリニックです。けっこうなことを言われました。笑
父と母と3人で聞いているというのに、結局受け止めるのは私なんだ…と診察室で孤独を感じてしまいました。
Contents
海馬の委縮は止まらない?画像説明を受ける
アルツハイマー型認知症の疑い、と言われていた父でしたが一年ぶりにMRI検査を受けました。
海馬の委縮、止まっていませんでした。てか、ちょっと進んでた。仕方ないよね…進行性だし年齢も80歳ですから。
認知症のリスクVSRAD の値(萎縮に対する評価 )
0~1 ほとんど問題なし 心配なし
1~2 やや萎縮が出現している 経過観察が必要
2~3 かなり萎縮が強い アルツハイマー型認知症が疑われる
3以上 きわめて萎縮が強い 治療が必要
このVSRAD(ブイスラッド)という値が昨年は3ギリギリだったんですけど今年は超えてました。
ちょっと前に受けた長谷川式認知症スケールでの検査結果が思わしくなかったのですが、その裏付けになってしまった形でしたね。まぁ予想してたけど…。
なんとか踏みとどまらなくては…と一日も休まずサプリメントを飲んで雨の日以外は散歩もして。リハビリでデイケアの運動施設にも通い。だけどやっぱり進んでしまうんですよね。高血圧気味なので血圧の薬も欠かさず飲んでるけど。まぁ、そんなんで止められるくらいなら誰も苦労しないよね。小さなクリニックに同じような高齢の人がいっぱい通院しているのを見てつくづく思ってしまった…。父よりもひどそうな人もたくさんいたな。。。
コロナの感染対策をしているので待合室は座れる席も減ってしまい、クリニックは立って待つ人がたくさんいる混雑ぶりでした。高齢者にとって通院はほぼ仕事ですね。一日かかるよ真面目に。そして病気の性質上(患者の年齢のせいもある)付き添いがついているのがほとんどなのでよけいに混雑するんだなぁ…と思いました。
父の検査結果説明と私の後悔
昨年の結果と比べて極端に悪化しているという診断ではなかったんですが、やはりジリジリ進んでいるという診断結果でした。小さな脳梗塞跡も数か所ありましたが過去のものでここ数ヶ月のものではないとのことでそこはホッとしたんですけど。
歯の治療によるものと思われる影響も脳に現れており、年齢的なものもあってだいぶくたびれている…といった印象を受けました。
父と母はMRIの画像をかぶりつきで見て先生の話を聞いていましたが…その実全然理解できていないことは明らかで…父と母が診察室を出た後、自分だけ残って先生に改めて説明し直してもらったくらいです。笑
実は今回、主治医の先生ではなくて応援の先生の診察になっていたのですが(前回わかっていたはずなのに主治医の先生からまったく説明がなかったのでちょっと不信感…。)この先生がすごく感じのいい人で説明も明確だったのでかえって良かった。
実際、父は昨年受診した時には既にかなり良くない状態だったようです。
ん?と思ったこと何度もあったのに…私は年齢的にこんなものか、と勝手に解釈して気づくのが遅れたと反省しています。
長年一緒に暮らす母が気づかないのだからって思ってたけど、母も年齢なりに衰えてるんだから自分の直感を信じるべきでした。親に甘えていたかったんでしょうかね。いい年してバカか…と自分で思うんですよ。
でも…わかったところで何か変わったのかな…とも思う。
アルツハイマー型認知症には現在のところ特効薬はありませんよね。父の主治医も進行具合に対して今ある認知症の薬を使うことは、副作用のことを考えて積極的には勧められないと言ってましたし。
もちろん管理は大切だし、私もこうしてこまめに父の元に通うようになったのでわかって良かったとは思います。
良かったんですけど…早くわかったところで止められるものではないなぁってむなしく思ってしまう。
なんか人間って無力ですよね。コロナにしても認知症にしても…特効薬はないんだなって。
結果説明についての心配はいらなかった
本人なりにいろいろと思うこともあるようで…この検査の説明をどうしようかと思っていたんですが、やっぱり心配する必要はなかったな~って思います。傷つけたらいけない…と思ってたけど、傷つく以前にほんと~に理解できてなかったわ。笑
\ いや、思ってたけどね…思ってた以上に全然入って行ってなかったしね… /
先生がけっこう強めにガンガン言いにくいことを説明していくので正直ハラハラしましたけど。
だって面と向かって『脳が加齢によるものと病気でだいぶ委縮しています。』とか言われたら普通ならマジか~!!!って感じじゃないですか。
でも、父の脳みそ(ついでに母も…認知症じゃないけどね)には全然届いていないみたいで。笑
そこがそもそも病気なんですよね。普通、理解できないのならどういうことなんだ…とか食い下がるだろうに。
診察室を出たらもうケロッとしてますから。笑
そして心には最後にほめてもらった『血圧はもうピカイチですね!』って言葉だけが残ってる。
父が情けなく思っているのは、一人で診察室に入って先生に診察してもらえないこと(私たちが付き添っていること)や、脳の病気でもないのに(と本人は思っている)脳の病院なんかに通っているとみんなに思われること、とかなんですけどそれも思い出したときだけ嘆く…といった具合。
でも一人で行くか?と言えば行かないんです。先生や受付の人の言葉が理解できないって本人もどこかでわかってるんですよね。
日常の生活は普通にできますが、それと公共の場での振る舞いは父にとってはベツモノでハードルが高いのです。
今後のこと
次回はまた長谷川式認知症スケールの検査をやるようで…今から思いやられます。
父はあの検査が嫌いでやりたがりません。子供の知能テストみたいで(まぁそのものですよね…)バカにされていると思うようです。MRIは別に嫌がらずにやるんですけどね。
前回と比べてどのくらい認知機能が落ちているのか…もう憂鬱でしかありません。仕方がないことなんですけど。
もとに戻ることができないのなら、今までと同じ生活を続けていくことがたった一つの望みなので、検査の結果なんてまぁどうでもいいんですけどね。。。
私はただ、今後も父と、一緒に暮らす母の心を少しでも晴れやかにするためだけに尽くそうと思います。
同居していないことで自分の気持ちが救われていることを両親に申しわけなく思うんですが…。
ずっと見ていたら心配ばかりしてしまうし、悲しいと思ってしまう。できないことばかりを数えてしまうだろうと思うのです。
だからせめて検査結果を一人で受け止めるくらいはしようと思う夏の日です。。。
シロサギくん(男の子っぽい感じでしょ)がすっくと立っていました。